2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

日本史 昭和編 《 「合法的クーデター」に成功した軍部――渡部昇一 》

戦前の右翼は、議会民主主義廃止、独裁制導入、資本主義廃止、企業国営化、社会主義化、ナショナリズム高揚などを唱(とな)えていた。これらの綱領に盛られた思想がかなり広い層の日本人、特に若い軍人に浸透した理由の一つは、泥沼の不況、特に農村の困窮で…

永遠に幸せになりたかったら――開高健

いつか雨の日に19世紀末のイギリス人の釣師の書いたものを読んでいるうちに中国古諺(こげん)を一つ教えられた。出典が書いてないので、どこから引用したものか、いまだにわからないでいる。しかし、それは男による、男のための、男の諺なのである。いま…

論語 《 子游曰く、吾が友の張や、能くし難きを為す 》

子游曰く、吾が友の張や、能くし難きを為す。然れども未だ仁ならず。

日本史 昭和編 《 天皇は国家改造の機関にすぎぬ――渡部昇一 》

右翼は社会主義者であった。ヒトラーのごとくに社会主義者だった。ただ天皇という名前をシャッポにしていた一国社会主義だったのである。右翼社会主義思想の源(みなもと)の一つは、北一輝(きたいっき)(1883-1937、主著『国体論及び純正社会主義』…

論語 《 子游曰く、喪には哀を致して止む 》

子游曰く、喪には哀(あい)を致して止(や)む。

日本史 昭和編 《 右翼弾圧のために設置された「特高部」――渡部昇一 》

「特別高等警察」(特高)というと、左翼思想が取り締まるための思想警察で、戦前、猛威を揮(ふる)った機構と考えるのが常である。事実、最初の特高が設置されたのは、明治天皇暗殺を計画した幸徳秋水らのいわゆる「大逆事件」(明治43年=1910)に刺…

昔話も養生の一つと言ったら驚く方が多いでしょうか――五木寛之

昔話をすることは、高齢者にとってもいいことずくめです。近頃は、アルツハイマーにも新薬が出てきてはいるようですが、まだ西洋医学ではお手上げ状態です。そこで、一番の治療法だとされているのが、回想療法といって昔の思い出話をすることです。昔話が養…

日本史 昭和編 《 同根ゆえに反目するマルクシズムとナチズム――渡部昇一 》

ホーリイ・スムート法によって惹き起こされた世界的大不況により、左翼全体主義であるマルクス主義の権威が上がり、また右翼全体主義のナチスもその実力を証明してきていた。ドイツやイタリアやスペインでは右翼全体主義が左翼全体主義に勝って、それぞれヒ…

日本史 昭和編 《 共産党員に、治安維持法を非難する資格はあるか――渡部昇一 》

普通の日本人は、いくら治安維持法を批判し非難してもよい。しかし、少なくとも共産主義者は非難する権利は道義的にないのではないか。治安維持法のある日本よりも千倍も万倍も恐ろしい国を作るイデオロギーを持ちこもうとしていたのだから。さらに言えば、…

日本史 昭和編 《 「イデオロギーゆえの残酷さ」を持つ共産革命――渡部昇一 》

戦前の日本の警察による弾圧や労働運動迫害を非難する文献は、それこそ汗牛充棟(かんぎゅうじゅうとう)もただならぬほど多くある。そして大正初年から昭和20年の敗戦までの約30年間を「暗い谷間」と呼んだ元東大総長もいる(大河内一男(おおこうちかずお…

日本史 昭和編 《 過大評価されている戦前の日本共産党――渡部昇一 》

哲学者田中美知太郎が、戦前の共産主義運動は戦後に大きく扱われ過ぎているのではないか、と言ったことがある。現在を投影して過去を拡大する傾向があるのではないか、というのである。同じ趣旨の話を私は戦前の共産党の中心的位置にいた人から直接聞いた。…

アセンションを選択しない人から地球が姿を消す――小松英星

船井幸雄さんの『にんげん』を読んでいたら、アセンション(ascention=昇天)という言葉が飛び出してきた。単なる昇天という意味ではなく、ここでアセンションというのは、近々に、地球と地球人の現在の位相が、現在の三次元から上位の次元へ移る(?)こと…

日本史 昭和編 《 「無血革命」で登場した無産政党――渡部昇一 》

日本の外交の基軸であったアメリカやイギリスに、このように重ね重ね裏切られては、政府が親英米的政策を採ることをきわめてむずかしくする国民感情が生じてしまっていた。特に、それが統帥権干犯問題と絡んで、軍部独走が憲法的に可能であることになったの…

日本史 昭和編 《 「景気恢復の女神」に見えた満州事変――渡部昇一 》

同じく大不況に襲われた日本も、こうした世界的な潮流の中にいた。しかし、浜口(雄幸)内閣は井上準之助を蔵相に据え、昭和5年(1930)1月11日に金の輸出を解禁して――いわゆる金解禁――日本の通貨を金本位制に戻した。日本は金の輸出を、世界大戦の…

日本史 昭和編 《 複数政党制は邪魔物である――渡部昇一 》

「全体主義的(トータリテリアン)」(totalitarian)という英語が最初に「ロンドン・タイムズ」に出たのは1929年(昭和4)であるが、30年代ともなれば、この単語がないと世界政治も世界経済も語ることができないようになる。まさしくハイエク教授(ノ…

ありがとう、ありがとう、ありがとう――清水真帆

清水真帆さんは、21歳の2月、急性骨髄性白血病の診断を受けました。それから23歳で旅立つ日まで、彼女はご両親や友人たちと結成した「MahoNET-21 骨髄バンクを支える大学・市民ネットワーク」を通じて、骨髄バンクへの理解と協力を呼びかけつづけま…

日本史 昭和編 《 大不況時代が呼んだマルクス主義への傾斜――渡部昇一 》

過激派はどこの国でもロシア革命に感激し、それを歓迎したが、そうでない人たちは、労働者の福祉を第一に考える経済学者や社会学者でも、マルクス主義には同調せず、むしろ批判的だった。ところがホーリイ・スムート法を引き金にして大不況が起こり、それが…

日本史 昭和編 《 ブロック経済化で追いつめられた日本――渡部昇一 》

自由貿易とか、国際協調という理念は、アメリカによってまず破られ、ついでイギリス帝国によって捨てられたのである。近代国家として生きていくためには自給自足の経済圏を自ら持たねばならぬ、と多くの日本人が考えはじめた。ホーリイ・スムート法が、満洲…

ムツゴロウは復讐する――梅原猛

諫早湾の干拓によってできた陸地が、減反政策が行われている時代においては農地として使えず、ゴルフ場になった。ある日、社長とサラリーマンがゴルフにやって来る。ところがこの日は、打つ球がすべて穴に吸い寄せられるようにホールインワンになる。怪しん…

不都合な真実 《 日常の言葉で政治を論じることの大切さ――施光恒 》

私は、法務省が「ヘイトスピーチ」という英語(外来語)をそのまま用いることは望ましくないと考える。「不当な民族差別発言」、あるいは「憎しみを顕(あらわ)にする発言」「攻撃的発言」といった具合に日本語で正確に表現するべきだ。「不当な民族差別発言…

不都合な真実 《 学生の英語力低下を社会の進歩と見た漱石——施光恒 》

漱石は、学生の英語力低下は、「日本の教育が正当な順序で発達した結果」で「当然の事」だと断言している。現在の教育改革における英語教育重視論では、グローバル化・ボーダレス化は「時代の不可避の流れ」、つまり進歩だから、大学教育の英語化を勧めるこ…

不都合な真実 《 英語化の罠を見抜いていた馬場辰猪——施光恒 》

「すでにわれわれの掌中にあり、それゆえわれわれすべてが知っているものを豊かで完全なものにすべく努めるほうが、それを捨てさり大きな危険を冒してまったく異質の見知らぬものを採用するよりも望ましい、とわれわれも考えるのであります」

不都合な真実 《 日本語による「文明開化」を信じた福沢諭吉——施光恒 》

「書生が日本の言語は不便利にして文章も演説も出来ぬゆえ、英語を使い英文を用いるなぞと、取るに足らぬ馬鹿を言う者あり。按ずるにこの書生は日本に生れて未(いま)だ十分に日本語を用いたることなき男ならん。国の言葉は、その国に事物の繫多なる割合に従…

不都合な真実 《 森有礼の「日本語廃止論」――施光恒 》

欧米列強に日本が文明国だと見做されず、不平等条約を結ばされているなか、明治新政府には欧米でも通じる法体系を確立し、政府の各組織を整えていくことが求められていた。(中略)そのためには、欧米で用いられていた、近代社会の諸相を表すような概念を手…

日本史 昭和編 《 大不況の落とし子・ヒトラー――渡部昇一 》

ニュー・ディール政策の成功はそんなに簡単なものではなかった。アメリカが大不況、大失業をすっかり克服したのは1939年(昭和14)である。つまり、第二次欧州大戦が勃発したおかげである。大戦は大量の人員の動員を生んだから、失業問題は消し飛んだ…

「学者に祖国あり」再び――湯浅博

河合の信じた「学問に国境なし、学者に祖国あり」との精神を、門下の関が昭和52年5月にオックスフォード大学で見事に展開したことがあった。戦時と平時を問わず、なるほど学問には国境がない。しかし、学者たちには国籍があるから、二律背反の中で自らの…

不都合な真実 《 「超限戦」の中国と「専守防衛」の日本——渡辺悦和 》

日本は民主主義国家、法治国家として、普遍的価値(自由、民主主義、基本的人権、法の支配、市場経済など)を大切にします。さらに、先の大戦の敗戦を契機として成立した日本国憲法の極端な平和主義、軍事に対する嫌悪感は、日本の政治・経済外交・安全保障…

日本史 昭和編 《 「稀代の悪法」をつくった選挙区優先の短絡発想――渡部昇一 》

かくして株式大暴落の8ヵ月後に、その暴落の痛手を和らげるつもりのホーリイ・スムート法が成立したが、これこそ稀代の悪法で、その影響はアメリカのみならず、世界中の不況を泥沼化せしめたのであった。この極端なアメリカの地域エゴから出発していた法律…

的確な見通しにハッとさせられる――小山政彦

「経営者としても経営コンサルタントとしても、めざましい成果をあげており、私自身も日々、教えられています。人間性も人間力もすばらしく、そして何よりもその的確な見通しに、私はいつもハッとさせられています」。これは、船井総研会長・船井幸雄さんが…

幸福は猫のしっぽ

子猫が自分のしっぽをつかまえようとしているのを見て、大きな猫がこう尋ねた。「どうして自分のしっぽをつかまえようとするの」。子猫が答えた。「猫にとって一番大事なのは幸せで、その幸せは僕のしっぽだってことがわかったんだ。だからつかまえようとし…