【このブログはメルマガ「こころは超臨界」のハッタリ文献として機能しています】
─────────────────────────────
「危機訴えるゴア氏――パワーブック駆使」
ノンフィクション作家・山根一眞
【デジタルスパイス ▼▽507】2007.02.10 日経新聞(朝刊)
http://www.yamane-office.co.jp
─────────────────────────────
東京・有楽町付近には多くの映画館が集まっている。たまたまここを通りかかった折、話題の映画『不都合な真実』がどう扱われているか、気になった。上映館、日劇PLEXの案内を見たが、『エラゴン 意志をつぐ者』というファンタジー映画の大きな看板だけが目立つ。
おかしいなと思ったら『不都合な真実』はその看板の横に小さな字で記してあるだけ。扱いがきわめて小さく、上映も一日に2回。これにはショックを受けた。しかも、ここでの公開も昨日9日に終了(継続上映館は他にもあるが)。
米国のアル・ゴア元副大統領が続けてきた地球温暖化の危機を訴える講演を記録したこの映画、すでに多くの賞を受けており、アカデミー賞のドキュメンタリー部門の候補だ。
米国での公開は昨年半ばだが、それ以前からアメリカアップルのホームページには予告編がアップされており、私はそれを見て何ともうれしかった。私はこの十年間、地球温暖化危機の取材とともに、それを訴える執筆や講演を続けてきたが、世界で最も温暖化対策に後ろ向きな国から、何とも強力な啓蒙(けいもう)映画が出てきたからだった。
ゴア氏の講演そのものを映画にしたという内容だが、映像や映像を駆使したその講演はアップルのパワーブックを駆使していることも驚きだった。「講演=パワーポイント」という常識を打ち破る、これは画期的で美しいビジネス・プレゼンテーションのお手本として、あらゆるビジネスマンが見るべき映画でもある。それにしても、日本の映画公開の中心地での扱いが何とも小さいのは、なぜ?
【お読みいただきまして、ありがとうございます。「こころは超臨界」トップページへ戻ります】